星のこだま

天体撮影を中心につぶやきます。

セレストロンC5での天体撮影

昨晩は、久しぶりに夜間、晴れたので天体撮影に行きました。お盆休みは、新月期が重なったのに全く晴れなかったので、本当に貴重な星空です。星空も夜の気候も秋の気配でした。遠征はできなかったので地元の光害地での撮影ですが、試してみたかったC5での撮影ができました。C5は、これまで惑星の拡大撮影のみで星雲や銀河を撮影するのは、今回が初めてでした。

 

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Celestron C5+0.63レデューサー(787mm F6.3) Vixen SXP赤道儀 + M-GENガイド
ZWO ASI1600MM Pro 冷却設定0℃ Livestack撮影 ZWO社フィルター LRGB合成
リアルタイムダーク減算 IDAS LPS-P2フィルター使用

1、はくちょう座 まゆ星雲(IC5146) 2018/8/17撮影 L 60s×30 RGB(bin2) 各60s×10 総露光時間60分

2、さんかく座銀河(M33) 2018/8/18撮影 L 60s×70 RGB(bin2) 各60s×10 総露光時間100分

 

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F6.3でフォーサーズなので、さほど周辺減光はないと思っていましたが、かなりありました。左辺と下辺は、Livestack撮影中の追尾のずれです。

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ステライメージで周辺減光補正してレベル強調すると、今度はリング状の光跡が出てしまいます。

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これではダメそうなので、ELフラットフレーム撮影ツールでフラット画像を撮ることにしました。

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Lフィルターのフラット画像です。やはり、かなりの周辺減光があります。

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フラット補正してレベル調整したL画像です。かなり効果がありました。

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RGB画像も同様にして補正してLRGB合成しました。最終画像です。

 

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まゆ星雲も同様にしてフラット補正して仕上げました。L画像を見たときは、背景に埋もれてほとんど写っていなかったのでダメかと思いましたが、フラット補正してレベル調整すると、星雲の像が浮かび上がってきました。フラット補正の重要性を改めて実感しました。Livestack撮影中にダーク補正と一緒にリアルタイムで補正してしまったほうが良いかもしれません。SharpCapは色々と設定が複雑なところがありますが、高機能です。

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中心部と四隅の拡大です。中心部の星像は良好ですが、周辺部の星像は、かなり肥大して放射状になってしまっています。

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今回は、光害カットフィルターを入れたかったのでBORGパーツ使用しました。純正のSCTアダプターの寸法を参考にしましたが、若干ずれがあったのかもしれません。今後の課題です。

 

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C5は、つい最近、接近中だった火星を撮影したくて、サマーセールになっていたスポッティングスコープ仕様のものを購入しました。結局、惑星以外も撮影したくなって、色々と手を加えてしまいました。もともとついていたファインダーをピギーバックマウントと等倍スターポインターに変更しました。等倍ですが、アライメントの際に大いに役立っています。スターポインターを固定するレールが付属していましたが、ピギーバックマウントのネジ穴と若干のずれがあり、やすりで削って固定するのに苦労しました。説明書を見ると簡単に固定できるはずのようでしたが・・・

M-GENを同架してのオートガイドは、安定して良好でした。アルカスイスクランプで固定していますが、ノブタイプのクランプはピギーバックマウントと干渉するので、写真のようなタイプのものにしました。

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もともと、ビクセン規格のアリガタがついていますが、本体重量2.7kg程度と軽量なため、カメラ三脚での使用も考えてアリガタ底部にカメラネジが切ってあります。これがとても重宝します。カメラを取り付けると、どうしても後ろ重心になるため、付属のアリガタではバランスをとるのが困難です。アルカスイスプレートで延長できるので、何とかバランスが取れます。

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ピントノブはややチープな作りで、ピントの山はとてもつかみづらいです。バーティノフマスクがあったほうが良いと思います。

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このようなキャリングケースが付属しており、一式収納できます。私は、ピギーバックマウントに付け替えたため、ウレタンの型をカッターで少し整形してしまいました。必要なもの一式を収納できるので、とても重宝しています。

C5は、やや良像範囲が狭いと思われ周辺像の改善など課題はあるものの、とてもコストパフォーマンスの良い製品だと思っています。少し手を加える必要がありますが、軽量コンパクトで取り回しがとても楽です。今後も活躍してくれそうです。

機材紹介 軽量自動導入 K-ASTEC AP-GOTO赤道儀

軽量小型のVIXEN AP赤道儀をベースにした、K-ASTEC製の自動導入改造赤道儀です。Bluetoothモジュール内蔵で、スマホなどと接続してコントロール可能です。また、ガイドポートもありますので、オートガイドも可能です。

 

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このように軽量の機材から比較的重量のある機材まで搭載可能です。いずれも両軸クランプフリーでバランスが取れている状態です。

 

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非常に軽量コンパクトで、VIXEN製のAPマウントケースにケーブル類(バランスウエイトは除く)と一緒に収まってしまいます。

 

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三脚もK-ASTEC製で、軽量のPTP-C2カーボン三脚です。ヘッドのアダプターは、3/8インチネジ対応やSX系赤道儀対応に変更することも可能です。ポタ赤のGF-50を乗せることもあります。ただ、SXP赤道儀には、少し荷が重そうです。円形のものは、胎内星まつり(天文ハウスTOMITA)で購入した防振パットです。通常は、このパットの上にのせて使用しています。

 

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赤道儀のヘッド部分は、ビクセン規格のアリミゾでしたが、テレスコ工房製のユニバーサル赤緯軸ヘッドに変更しました。パニングクランプもしくは、ユニテック製の粗動回転ユニットにアルカスイスクランプを固定したものを使用しています。搭載する機材の重量によって使い分けています。

 

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コントロールパネルと、各種ケーブルを接続して通電したところです。コントローラーは、MTS-3です。

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電源は、DC12Vですが、通常はモバイルバッテリー5Vをステップアップコンバーターで12Vに昇圧して使用しています。M-GENと合わせて、20,000mAhのモバイルバッテリーで一晩は、余裕で使用できました。

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上が恒星時駆動時で、下が両軸600倍速駆動時(自動導入)の消費電流です。12V換算で、おおよそ0.30A~0.56Aくらいになるようです。使用しているDCコンバーターは能力上限で対応できていますが、他の製品ではうまく動かないこともありました。

 

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スマホBluetooth経由で接続したところです。ソフトは、SkySafariです。接続モードは、Meade LX-200 Classicにします。室内でのテスト接続で、アライメントはしていないので星図の表示は適当ですが、きちんとアライメントすれば、かなりの精度で自動導入してくれます。

 

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極軸望遠鏡を内蔵していますが、ポールマスターも1/4インチネジアタッチメントを介して固定可能です。構造上、回転軸からオフセットして固定しています。回転軸そのものを検出することや画角が比較的広いこともあって、オフセット量が小さければ使用可能のようですが、まだきちんと検証できていません。

 

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この赤道儀で、しらびそ高原にて撮影したM16, M17です。コーワPROMINAR+TX07(350mmF4.0)で、M-GENにてオートガイドしたものです。極軸望遠鏡での極軸設定で、1枚当たり3分の追尾ではありますが、まずまずの性能だと思います。

この程度の焦点距離であれば、ポールマスターで極軸を追い込めば、オートガイドは不要なのかもしれません。ただ、PCレスとのトレードオフや両軸追尾可能なことで、どうしても極軸望遠鏡とM-GENを選択することになっています。

AP-GOTO赤道儀は、軽量コンパクトでそれなりに高い追尾精度があり、モバイルバッテリーでも駆動可能な赤道儀です。しかしながら、普段は、どうしてもSXP赤道儀を使うこともあって、まだまだ十分に使い込めていません・・・

いつか離島などに持ち出して使いたいと考えています。

以前の機材での天体写真

以前に所有していた機材で撮影した天体写真です。
随分前に撮影したのでおおよその撮影条件しかわからなくなってしまいました。また、光害地での撮影なので、カブリがあったり、背景が荒れていたりしています。その中でも比較的良好なものを選びました。

 

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2010年12月撮影 カシオペア座 NGC281(パックマン星雲)
タカハシ SKY90 + フラットナーレデュサー(407mmF4.5) VIXEN SXD赤道儀
ATIK 314L+ baader planetarium製フィルター LRGB合成
ミニBORG45ED + ガイドウォークにてオートガイド

 

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2013年6月撮影 ヘラクレス座 M13(球状星団
タカハシ TSA-120 + 35フラットナー(880mmF7.3) VIXEN SXP赤道儀
ATIK 383L+ baader planetarium製フィルター LRGB合成
ペンシルボーグ + StarlightXpress Lodestar PHDにてオートガイド

 

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2013年10月撮影 おうし座 M45(プレアデス星団
タカハシ FSQ-85ED + レデューサーQE0.73×(327mmF3.8) VIXEN SXP赤道儀
ATIK 383L+ baader planetarium製フィルター LRGB合成
ペンシルボーグ + StarlightXpress Lodestar PHDにてオートガイド

 

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2015年2月撮影 おうし座 M1(かに星雲
タカハシ TSA-120 + 35フラットナー(880mmF7.3) VIXEN SXP赤道儀
ATIK 314L+ baader planetarium製フィルター LRGB合成
50mm F1.4 Cマウントレンズ + QHY-5ⅡM PHDにてオートガイド

 

古いものから並べました。それぞれ、撮影時のことなどが何となく思い出されます。光学系を中心にほとんどの機材は手放して、入れ替えてしまいましたが、どれもよい機材だったと思います。徐々に機材の軽量化や単純化を進めています。

機材紹介 フラットフレーム撮影用自作ツール

私が、フラットフレーム撮影用に使用している自作ツールをご紹介いたします。

光源は、A4サイズのELシートで、これを百均で買ってきたA4クリアケースに入れたものです。工作自体は極めて簡単で、クリアケースに穴をあけて、黒いプラスチック(セルロイド?)のシートを敷いて、そこにELシートを入れたものです。さらにクリアケースに丸い穴をあけて、光学系のフードを差し込んで撮影できるようにしたものです。

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このような感じになります。

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インバーターのスイッチを入れて、通電するとこのようにとても明るく光ります。均一な白色光で、発熱はほとんどしません。このままでは、フラットフレームの光源としては明るすぎるので、減光しなくてはなりません。私は、自動車のガラス用のプライバシー保護フィルム(UVカットフィルム)とトレーシングペーパーで減光しています。

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これは、プライバシー保護フィルムを1枚だけおいたところです。だいぶ減光しましたが、まだまだ明るいのでさらに1枚置いて、あとは光学系やカメラに応じて、トレーシングペーパーの枚数で調整しています。露光時間が、おおよそ5秒以上くらいになるように減光するようにしています。プライバシー保護フィルムやトレーシングペーパーは、クリアフォルダに入れて、ELシートの上に乗せています。

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ちょうどよい高さの白色のスポンジなどをおいて、そのうえに光学系の径に合わせてくりぬいた黒色のプラスチックシートをのせて、クリアケースの蓋を閉めます。私は、手元にちょうどよい高さの激落ちくんがあったので、それを使いました。もっと小さく切ってもよいかもしれません。

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このようにフードを差し込んで、撮影します。筒先が、しっかりと垂直になるように気を付けて固定しています。あまり傾いたりすると、おかしなパターンのフラットフレームになってしまい、上手く補正できなくなります。フィルター類や接続方法、撮影感度は同じ条件にします。ピントは、紙テープを貼っておおよその印をつけています。温度調整は、ノイズが多くならないように冷却しますが、あまり厳密にはしていません。フラットフレームのダーク減算は、行います。部屋は、暗くしたほうがうまくいくようです。

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光学系のフード径に合わせて何枚か用意してあります。径は大雑把で、少しおおきめにくりぬいています。

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コーワPROMINAR 500mm F5.6とAstro6Dの組み合わせのフラットフレームです。

20枚程度のフラットフレームと同じ露光時間のダークフレームを撮影して、ステライメージもしくはDeepSkyStackerでダーク減算とコンポジットしています。わかりやすいようにレベル調整して強調してあります。

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フラット補正前

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フラット補正とカブリ補正後

光害地で撮影したバラ星雲の例です。だいぶ前の写真なので撮影条件など詳細は分からなくなってしまいましたが、おおよそ上記のように補正できます。周辺部が、少し過剰補正になることが多いので、ステライメージの周辺減光補正で逆補正して、調整していています。フラット補正がうまくいけば、カブリ補正は比較的簡単なパターンになることが多いです。ただ、時々、フラットフレーム撮影時に筒先が傾いたり、余計な光が入ったりして、上手くいかないこともあります。

現在は、LED光源を使用したフラットジェネレーターなども発売されているようですが、このような自作ツールでも、おおよそのものは撮影できています。なるべく安価に色々な径の光学系に対応できるようにと考えました。

ELシートは、Lumitechno(https://www.el-sheet.jp/)というお店で5年ほど前にネット通販で購入しました。専用のインバーターとセットで17,000円くらいだったと思います。LEDが主流になっている現在では、手に入るかどうかわかりません。今後は、LED含めて他の方法も考えなくてはならないかもしれません。

 

機材紹介 コーワ PROMINAR 500mm F5.6 FL

私の現在の主力光学系です。

望遠鏡ではなく、フィールドスコープやカメラレンズに位置づけられるかと思いますが、ネットなどにあるように天体撮影適性も高いと感じています。

望遠鏡に比べると、接眼部やバンド固定などの自由度は限られてきますが、色々と工夫しながら使用しています。

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上記は、一番よく使用する形で、500mmマウントアダプター(TX10T)と タカハシカメラマウントDX-WR(EOS)を介してAstro6Dを接続しています。付属の三脚台座は使用せずに、K-ASTEC製のバンド(TB-P556F)を使用しています。最初は、リアバンド(TB-P556R)も使用していましたが、マウントアダプターの交換や写野の回転が面倒だったため、エレクトリックシープ製の冷却カメラ用支持リングを流用しています。軽量で3点ねじ止め式なので、マウントアダプターの交換や写野の回転が楽になりました。アルカスイス規格互換プレートもエレクトリックシープ製です。フロントバンドの上部には、アルカスイスクランプを固定して、M-GENなどを同架できるようにしています。

 

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TX10Tは、後端がT2(M42×0.75)なので、差し込み接続などにも変更可能です。冷却CMOSカメラなどを接続するときは、この方法を使うことも多いです。

 

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350mmマウントアダプター(TX07T)も同様ですが、カメラマウント接続以外では、撮像センサー面までの光路長を気を付けなくてはいけないようです。

 

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また、KYOEI東京店などでも紹介されていますが、マスターレンズの後端は、ニコンFマウントです。このため、ニコン製のBR-3(後端M52メス)を介して、色々な接続も可能です。

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BORG7405(M52オス→M57オス)、BORG7901(M57メス→M57メス)を使用すると、様々なBORGのパーツが使用可能となります。リアバンドのネジで支えれば、たわみの防止にもなります。2インチ差し込み接続なども可能です。
※BR-3による接続は、あまり強度は高くないように思います。また、本来の使用法ではないとは思います。

 

500mmと350mmの撮影写真です。

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バラ星雲 500mmマウントアダプター(TX10T)  + Astro6D

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はくちょう座γ星付近 350mmマウントアダプター(TX07T) + Astro6D

 

500mm、350mmともフルサイズの周辺まで比較的良好な星像ではないかと感じています。本体・TX10Tもしくは07T・バンド・M-GENなどを含めても3kg前後と軽量なため、扱いやすいです。天体望遠鏡には及ばない部分もあるかと思いますが、遠征が好きな私にとっては、今後も主力になりそうです。

波照間島にて 2014年の火星

2014年の9月末に石垣島波照間島に行きました。この年の4月にも火星が接近、私が波照間島に訪れたころにもアンタレスと並んで、赤く明るく輝いていました。

飛行機での離島だったので、ポータブル赤道儀と一眼デジカメ、カメラレンズを持っていきました。

 

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2014/9/27撮影 FUJI X-Pro1 XF35mmF1.4R(F2.5絞り)   kenko PRO SOFTON-A(W)
ISO 1600 180sec JPEG1枚撮り K-ASTEC GF50にて追尾

 

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2014/9/27撮影 FUJI X-Pro1 XF35mmF1.4R(F2.5絞り)   kenko PRO SOFTON-A(W)
ISO 1600 200sec JPEG1枚撮り K-ASTEC GF50にて追尾

 

富士フィルムのミラーレス一眼の初代X-Pro1での撮影です。ローパスフィルターなしの独自のCMOSセンサーを搭載しており、天体改造なしでも赤い星雲などが比較的よく写るようです。フィルムメーカーらしいやわらかい描写をすると感じています。ただ、RAWファイルがステライメージに対応していないので、あまり長時間の露光での撮影には使用したことがありません。ポータブル赤道儀のGF50は、ジンバル雲台でのセット品でしたが、ジンバル雲台でのバランスとりがむつかしかった(苦手な)ため、ユニテックのパーツなどを組み合わせてドイツ式のように運用しました。

 

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島の南端の方の星空観測タワーまで行きました。レンタカーを借りることができなかったので、民宿で自転車を借りて行きました。カメラやポタ赤、三脚など結構な重量の機材を背負って、思ったより距離や起伏のある道を行ったので汗だくになりました。夜中に民宿まで帰るのも一苦労でした。宿についてすぐ、ビールをがぶ飲みしました。格別のおいしさでした。波照間島から石垣島に戻った後は、竹富島にも行ったりして、盛りだくさんの遠征でした。
 

初めての遠征の思い出

初めて、天体写真撮影のために遠征したのは、2012年の夏で、奥日光でした。
当時は、光学系はタカハシSKY90、赤道儀はVixen SXDを使用していました。
撮影カメラは、フォーサーズのKAF-8300を搭載したATIK 383L+、ガイドカメラは、Lodestarで、どちらも個人輸入したものでした。どれも、今では手放してしまった機材です。

アンドロメダ銀河(M31)と北アメリカ星雲(NGC7000)を撮影しました。初めて、光害地から離れて撮影・画像処理をして、画像を見たときは少なからず感動したことを覚えています。

 

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タカハシ SKY90 + フラットナーレデュサー(407mmF4.5) 
ATIK 383L+(外気温-25℃冷却)  L 10min×3 RGB(bin2) 各10min×1 総露光時間60分
VIXEN SXD赤道儀 + StarlightXpress Lodestar + ミニBORG45EDにてオートガイド
baader planetarium製フィルター LRGB合成

 

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タカハシ SKY90 + フラットナーレデュサー(407mmF4.5) 
ATIK 383L+(  外気温-25℃冷却) L 10min×3 RGB(bin2) 各10min×1 総露光時間60分
VIXEN SXD赤道儀 + StarlightXpress Lodestar + ミニBORG45EDにてオートガイド
baader planetarium製フィルター LRGB合成

 

初めて購入した本格的な屈折望遠鏡は、このSKY90でした。フローライトだけあって、なかなか鋭い像を結んでくれました。フラットナーレデュサーと撮像CCD面までの距離が結構シビアで気を使ったのを覚えています。赤道儀は、スターブックのSXDでした。オートガイドは、親子亀方式で固定してLodestar+ミニBORG45EDとPHDだったと思います。あまり視界が開けた場所ではなかったため、この程度の露光時間でしたが、空の状態が良かったのか、強調画像処理にも耐えられるものでした。今では、バーダー製のフィルター以外は、すべて手放してしまいましたが、良い機材だったと思います。

宿の方に教えていただいた(貸していただいた)、ハチ除けスプレーと虫よけローソク、クマよけのベルを持っていきました。こうしたことも含めて、良い思い出です。